2009年02月

2009年02月24日

独立外交官

20090224独立外交官元世界銀行副総裁西水美恵子さんからいただいたメールに近況として、『選択』の連載を終えた「思い出の国 忘れえぬ人々」が4月上旬に、英治出版という小さくても大きなビジョンを掲げる出版社から出ますとありました。
「思い出の国 忘れえぬ人々」が本になるのは素晴らしいと思うと同時に、小さくても大きなビジョンのある出版社というのが気になり、英治出版のサイトを訪問し、目に付いたのが元イギリス外交官カーン・ロス氏が書いた「独立外交官」です。

とてもよい本なので早く紹介したいと思ったのですが、私が無関心でいた出来ことや全く触れたことのない世界の人の発言や理論の引用がたくさんあって、また、感動して紹介したい文章がたくさんあり過ぎて、一度読んだくらいでは簡単に紹介文が書けそうにありません。そこで、写真の表紙の中側に書いてある文章を紹介します。

外交の現場ではどう見ても明らかなことに僕は気がついた。
外交という閉ざされた世界では、
非常に多くの人たちが無視され、置き去りにされていていて、
多くの場合.......というよりはむしろ、ほとんどいつも.......
そうした人々こそ、もっとも苦境に置かれている人たちなのだ。
イギリス代表としてコソボやパレスチナとの交渉の席につきなら、
僕は自分の席にいるより、テーブルの反対側に座りたいと願うようになった。
甘いといわれるかもしれない。でも、僕にとっては、
外務省で約束されたコースを上っていくよりも、
ずっと大きな意義があることのように思えた。
(本文より)

以下は、訳者北村陽子さんのあとがきからの抜粋です。
「独立外交官」になってからの筆者の仕事が紹介されています。

外務省を辞した著者は、豊富な経験を逆手にとって、
これまで「テーブルの反対側にいた」人々の支援に乗り出した。
著者が設立したNPOインディペンデント・ディプロマットの最初の顧客のうち、
コソボは2008年2月に独立を宣言した。
もちろん簡単な仕事ではない。
ソマリランドでは、2008年10月29日に首都ハルゲイザなどでテロが発生して25人の死者が出た。インディペンデント・ディプロマットは声明を発表して国際社会の認知を呼びかけ、
時期を逸すれば、ソマリランドがこれまで積み上げてきた安定が水泡に帰す恐れがあると警告した。
西サワラについては、国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチが2008年12月に報告書を発表したばかりだ。。。。。。中略。。。。
かつて権力に直結する側にいたが、「国益」や政治力学の論理に取り込まれず、
そこで得た知識と経験をいま、権力とは無縁の側と共有する。
価値観の対抗軸が失われた現在ではほんとうに希少価値になった。
エリートの良心を見る思いがする。


「外交」というとエリート集団が動かしている遠い世界のことだと思ってしまい、この本が書店に並んでいても手にしなかったでしょう。
「小さくても大きなビジョンのある出版社」という一言のおかげでカール・ロスという大きなビジョンを持って行動するエリートに出会えたことに感謝します。

kumie62 at 13:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!読書 

2009年02月23日

祝アカデミー賞受賞

aea9b641.jpg「おくりびと」いい映画でした。

自宅で家族に見守られる中での尊厳に満ちた納棺。
こういう日本の文化が理解され、認められたことがうれしいですね。
樹木希林、内田裕也夫妻にも乾杯!


20090223つみきのいえ短編アニメ賞を獲得した「つみきのいえ」いい絵ですね。

絵本がほしかったのですが、中古でプレミアムがついて定価の3倍以上になっていました。
再販されるのを待ってみます。

2009年02月21日

国際シンポジウム。。。。。雨水利用建築の規格化とその効果

4314ee61.JPG主催:日本建築学会の雨水利用システム規格小委員会
共催:雨水ネットワーク委員会
「うすい」ではなく「あまみず」と読むそうです。

ワーキンググループ行政メンバーとして墨田区環境保全課の報告がありました。雨水利用では墨田区が先駆者と聞いていましたが、具体的にお話を聞くのは初めてです。写真は2007年作成の墨田区の雨水利用ガイド&マップ。雨の歴史スッポとか路地尊を歩いてみるのも面白そうです。
法的には雨水は中水(雑排水)として扱われるが、雨水は簡単なろ過で飲用にできるほど綺麗であり、中の上の水として中水とは別扱いが必要と提言されています。

ドイツからの報告はクラウス W・ケーニッヒ氏、DIN(財団法人ドイツ工業規格研究所)の雨水利用の設備規格化のメンバーのです。DIN規格は義務ではなく、自治体レベルで義務化したり、推奨したり決めています。雨水は浴室、トイレ、散水に利用し、飲用は禁止されています。
ヨーロッパではこのドイツ基準を導入している国が増えていますが、独自のものを作る国もありEU統一基準にはならないようです。
氏は冒頭で、
「日本では雨水で洗車をしているというがドイツではダメ。洗車した水にはオイル他公害物質が含まれるので地中に浸透させるのは危険。洗車は洗車場でし、排水はろ過して再利用している。」
と忠告しされました。

韓国からの報告はムーヨング・ハン氏、氏の専門は土木建築で韓国での雨水利用のリーダー的存在のようです。
韓国の村は○○○洞と洞がつく。洞は水と同でできる。同じ水源を利用しているということ。
韓国国土は岩盤が多く井戸を掘れるところが少ないため遠くの水源から水を引っ張っている。その水に何かあれば洞の住民は全滅する。また、雨の降る時期、降らない時期の雨量の差が大きく集中豪雨も多い。

ということから、

ー分たちの住んでいるところに降る雨水を貯水し、緊急時の飲用に使えるようにする。
雨水貯水槽の一部を集中豪雨時の遊水槽として活用する。
1水を利用して開発エリアを緑化し住民によい環境を提供する。
け水利用設備設けた開発事業には容積率を3%増やす。

でWinWinの事業として雨水利用を進めているそうです。

スターCity:建物の下に貯水槽を設けた高層マンション街の事例
スウォン市:街中にいくつかの大きい貯水槽を造った町ぐるみの雨水利用の事例

の報告がありました。

イギリスのイーストボーンでお母様の散骨

キューバから帰国中の知人に、私の母が亡くなった話をしたら、彼女のお母様が亡くなったときの話になりました。

危篤の知らせにキューバから戻り、お母様の最後に立ち会えたそうです。
お母様の恋人はエンゲルスで、エンゲルスと同じようにイギリスのイーストボーンの沖合いに散骨してほしいと言っていたので、分骨して母の好きだった百合の花束と一緒に。希望通りにしてさせあげたそうです。

花束(お母様が好きだった百合の花)を持っていたので船長から何かあるのかと訊かれ、母の遺骨を散骨しに来たと言ったら、沖でエンジンを止めてセレモニーをさせていただいたとか。乗客の皆さんも一緒に祈ってくれ、ハグしてくれ、イギリスのみなさんの暖かさに包まれて素晴らしいお別れができたそうです。

「恋人がエンゲルス」
についても話していただきました。
お母様がエンゲルスに出会った?のは石油ショックのとき、店頭から品物が消え、物価が異常に上昇し、お母様自身の生活が圧迫され、その現象に納得できず

「こんなに発展している日本で、いまどきこんなことがあるはず無い、一体、何が原因なのか、その訳を知りたい」

というので、彼女が資本主義制度からくる矛盾や、一般庶民への犠牲的しわよせ、到達する経済の歪んだ結果などなどを話しているうちにマルクスの著作を読むようにななったそうです。

60歳を過ぎて初めて触れる社会科学書は難しく、当時の哲学者や社会主義者などの人名索引を作って読み、その中でエンゲルスに出会い、信奉し、生き方の男らしさに惚れ込み、お母様の生涯最後の恋人になったとか。

「あー面白かった、私の人生」

と、85歳で亡くなる直前におっしゃったそうです。


M子さん、YouTubeにこんな動画がありましたよ。




kumie62 at 18:58|PermalinkComments(1)TrackBack(0)clip!家族 

2009年02月20日

キューバでは近眼手術も無料

20080220キューバ医療キューバから友人が帰国中です。
彼女がキューバ青年(青年とはいえないのだけれど彼女より大分年下らしい)からプロポーズされてキューバに渡ってから10年くらい経っています。でも、ちっとも老けた感じがしません。若々しい雰囲気です。

私の様子を見て彼女が
「髪を短くしたからかな。そう、メガネをしてないからでしょう。」
と言います。
「コンタクトにしたの?」
というと手術をしたのだそうです。
「オーストラリアに移住した元夫も、移住してすぐに近眼の手術をしてたけれどキューバでもそうなんだ。日本では近眼の手術は広まっていないけど。」
「そう、キューバの眼科医療は進んでいる。ヨーロッパからも手術に来るわよ。」
「そういう手術も無料なの?」
「もちろんそうよ。美容整形はダメだけれど近眼手術は無料。外国人は有料。」

最近、白内症、緑内症の手術を勧める大々的なキャンペーンをしてたので眼科手術が混雑しているとか。

キューバでは医療と教育はただとは聞いていたけれど、近眼手術までというのはちょっと驚き。国民220人に医者1人という世界一の医療環境だというのも納得です。

高度医療で外貨を稼ぐだけでなく、医療の整備ができていない国へ医師を派遣したり、そういう国から医学生を受け入れたりもしています。医療を通じて友好国を増やすことがキューバの安全保障になっているのかもしれません。

フェデロ・カストロと一緒に戦ってキューバ革命を成功させたチェ・ゲバラは青年医師でした。映画チェ・ゲバラ最後の手紙では厳しいゲリラ戦を戦いながらも村人の診察をしていました。

「キューバ」「医療」で検索したら、こんな本やこんなブログがありました。

kumie62 at 22:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!その他 

2009年02月15日

写真展「私が好きな松戸の景観スポット」

58ce1b75.JPG20090215和名ヶ谷の煙突花今年も松戸駅通路で写真展「私が好きな松戸の景観スッポット」をやっています。

和名ヶ谷に住んでいる友人は、今年も「和名ヶ谷の煙突」を出品しました。「スイカと煙突」「花と煙突」の他に「雪の降った日の煙突」もありました。

「和名ヶ谷の煙突」はクリーンセンターつまり塵焼却の煙突です。不動産取引の場合は近隣の嫌悪条件として説明義務のある施設ですが、ダイオキシンなどの心配のない近代的焼却炉で、焼却で発生する熱を利用した温水プールのあるスポーツセンターや図書館が隣接してできています。子育て中の家庭にとっては喜ばしい開発で、クリーンセンターのシンボルである煙突は地元住民にとっては愛すべきものなのでしょう。彼女は「和名ヶ谷の煙突は美しい」と写真をとり続けています。

彼女は次男の保育園時代からの母親仲間です。この町で夫君、夫君の両親を看取り、子供たちを育て上げ、市内小学校の給食調理師として定年まで勤め、この町にしっかり根を生やして生きてきた。それに引換え私は4人の子供をこの町で育て、30年以上も千葉県民だったはずなのに、仕事優先で東京都民のような感覚で過ごしていた。彼女の写真「私が好きな松戸の景観スッポト」を見て、地元に根を生やしていない自分を確認しています。

2009年02月12日

100本の蝋燭を立てたバースディケーキ

e2db397b.JPG母が亡くなりました。

写真は先月末の誕生日祝いのときのスナップ写真です。
葬儀屋さんには、もっといい写真はないかと言われたそうですが、弟たちはこの写真にしたそうです。

母の前にあるのはバースディケーキ、蝋燭は100本です。
近くのケーキ屋さんではそんなに大きなケーキはできないと断られ、上野桜木のパテシエ稲村省三さんのお店にお願いしたそうです。
年明けあたりから食が細くなっていたようですが、母はクリームを少し舐めたそうです。

式場には、弟の家族である曾孫たちが5人、お腹にもう一人、この子たちも曾おばあちゃんの100歳の誕生日を祝ってくれたのでしょう。
長い間、母と暮らし介護し続けてくれた弟一家に多謝!

kumie62 at 23:27|PermalinkComments(4)TrackBack(0)clip!家族 

2009年02月07日

今、キューバに注目

知人がキューバ青年(?)と恋に落ち、成人した子供に見送られてキューバに移住しており、一度、キューバに行ってみたいと思っていながら10年近く経ってしまった。

最近、そのキューバが話題になっている。アメリカの経済封鎖でやむなく取組んだ有機農法でエコロジカルなスローライフな自給・自足をしており、ブータンも同様ですが、グローバル化を拒否して自給自足ができている国は、今回の経済危機の被害を蒙ることがないわけで、行き過ぎた資本主義の見直しという視点からも注目されるようです。

グアンダナモ刑務所そんなときにアメリカの大統領が替わり、高齢でご病気のカストロがオバマ新大統領を歓迎する発言をし、オバマ新大統領はキューバのグアンタナモ刑務所閉鎖令に署名し、加えて、アメリカは世界の覇権から手を引き、カナダや南アメリカ諸国と繋がっていくという分析がされたりしています。

チェそんな背景があって、上映中のゲバラの映画が気になり、
仕事帰りに地元のシネコンに行ったら時間が合わず「おくりびと」を見ることになり、
これはいい映画だったけれど、やはりゲバラも見たいとなり、
翌日、後編のチェ『39歳、別れの手紙』、やはり前編のキューバ革命を見たいと、翌々日チェ「28歳の革命」を見ることになった。続けて3本となるとシルバー割引はありがたい。

さて、ゲバラの映画である。
映画っぽい格好いい戦いではなくゲリラ戦の繰り返しである。特に先に観た後編は、ただただ山中のゲリラ戦の繰り返しでありベトナム戦争を戦ったべトコンを連想し、空腹で山中を行軍する場面では南方諸島で戦った日本軍を思う。

20090206ボリビアゲバラ革命に勝利したキューバ(前編)、敗北したボリビア(後編)ともゲバラの側の立って見るわけです。日本もアメリカ側に立って協力するというアフガン戦争についても、ゲリラ闘争をする側、つまりアルカイダの側に立って想像することになり、彼らの側にも思想、哲学があるのではないか、彼らをテロ集団と単純に決め付けてしまっていいのだろうか、と思わせることもなります。


kumie62 at 23:23|PermalinkComments(1)TrackBack(0)clip!その他 

2009年02月04日

一足先に桜が満開

4d119ff0.jpg「今年の冬は暖かでもう桜が満開です。」

というバークレイ(サンフランシスコに近い)に住む長女からのメールのあと、孫の写真が添付されてきました。



日本も立春

今日は日本気象協会の桜の開花予想発表もありました。
今年は例年より早いようです。

kumie62 at 23:59|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!その他 

2009年02月03日

サンガ天城庵主さんの2冊目の本

1d46c977.JPGサンガ天城安庵主、戸澤宗充尼さんが2冊目の本「あなたが生きている理由」を出されました。
4、5年前でしょうか。知人より、
「知合いの尼様が私財を投げ打ってDV被害者の駆込み寺を作られたが利用者が少ない。知恵を貸してあげてほしい。」
と紹介され、戸澤尼が来社くださり、私もサンガ天城をお訪ねしています。

サンガ天城は企業の温泉付保養所だった建物です。こんなところで、尼様と一緒に精進料理を作ったりして過ごしたら傷ついた心も癒されていくだろうと思いましたが、街中にある通常の隠れ家とは利用のしかたが違うことと、宗教に関係する施設を推薦するのは避けたいという思惑もあったりで、何人かの方にご紹介したけれどお役に立てませんでした。

 でも戸澤尼の思いは口コミなどで着実に広がっていたようです。新聞、雑誌などでも度々取り上げられ、今年の年末から元旦にかけてのサンガ天城の様子がドキュメンターリー番組としてテレビ放映され、元気になって巣立ったはずが戻ってきてしまった女性と一緒に晒襦袢1枚になって水を被って年越しをされている戸澤尼のお姿を拝見させていただきました。

 

2009年02月02日

田中宇(たなか・さかい)さんの新刊『国際情勢』

75bbcbf4.JPGメルマガ「田中宇(たなか・かさい)の国際ニュース解説」の田中さんの新刊「国際情勢・メディアが出さないほんとうの話」が1月末に出ました。

田中氏は英米メディアを通して得た情報を彼の視点で行間を読んで解説して配信してくれていますが、液晶画面の活字は読みにくいですし、メルマガは情勢の変化を追ってテーマが飛び交って配信されるので、こうしてまとめていただくとありがたいですね。

日本のマスコミに登場する人たちとはちょっと違う見方をされているので氏を批判する声もありますが、氏自身が「セカンドオピニオンとして参考にしてほしい」という姿勢で淡々と発信し続けています。この本をきっかけに、メルマガの読者(現在19万人)がまた増えることでしょう。
高齢で液晶画面では長いメールは読みにくいという人には音声サイトもあります。

kumie62 at 09:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!読書