2008年10月11日

岩手県葛巻町〜ミルクとワインとクリーンエネルギーの町〜

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ミルクとワインとクリーンエネルギーの町、岩手県葛巻町に行きました。

最寄駅は新幹線いわて池宮内(みやくない)駅、日本で一番乗降客が少ない新幹線駅で、迎えのバスで「くずまき高原牧場」まで30分です。

葛巻町の基幹産業は酪農と林業。
くずまき高原牧場は社団法人葛巻町畜産開発公社、いわゆる第三セクターの経営で、100人の町民の雇用を確保し、年間1億の利益をあげています。

母親牛の乳搾りをしながら子牛を育てるのは大変な手間がかかるので、
「町が酪農家から子牛を預かって育て、酪農家には搾乳牛の頭数を増やしてもらおう」
と5年かけて未利用地を牧草地に造成し、昭和51年に公社を設立しています。

現在では全国の酪農家からも子牛を預り、
公社自らのも牧場内で生乳を生産し、チーズ、アイスクリーム、パンなどをつくり、
食肉用の黒毛和牛や羊を肥育して精肉販売し公社経営の宿泊施設、レストランの食材として提供しています。

KICX7011また、葛巻町は、新エネルギーの町宣言をし、バイオガスプラントにより牛の糞尿から熱、電気、たい肥を回収しするリサイクルシステム、風力発電で注目されています。
風力発電は12,000世帯分(葛巻町は8000世帯)の電力に相当する電気が確保できていますが、家庭用以外を含めると必要量の80%になっています。町の食料自給率は200%だそうです。地元の食材を工夫した食事も、くずまきワインもとてもおいしい。ブータンが世界の最先端国なら、日本の最先端は葛巻町なのかもしれません。

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鈴木重男町長(公社の理事長)は、まだ、50代前半の若さです。20代から町職員としてくずまき高原牧場に従事し、4代目専務理事をしていましたが、3代目専務理事だった前町長が
「2期で引退するので引き継げ」
と言われ立候補したそうです。
公社の初代、2代専務理事は小岩井農場から向かえています。
町自前としては、初代、2代の専務理事が町長に選ばれていることになります。
くずまき高原牧場は町民の誇りであり、牧場の経営の成否が葛巻町町政に直結しているということなのでしょう。


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