2017年01月09日

元慰安婦の皆さんは受け入れてくださったけれど、慰安婦像の撤去は別問題。

image    安倍政府は今回の「慰安婦像」問題について「10億円払ったのだから、撤去の約束を守れ。」と駐韓大使の帰国、制裁も。日本のメディアも「やむを得ない措置」という報道である。

   慰安婦像を設置しているは韓国政府ではない。韓国の民間団体、地方自治体、更に外国の地方自治体だ。フランスのルモンドのによると、慰安婦像は韓国内に20、外国に10、設置されている。日本の圧力で今回の慰安婦像を撤去させたとしても、韓国政府にそれら全部を撤去させ、今後も設置させない権限はない。日本政府は撤去させるという約束だというが、韓国政府にとっては努力義務でしかない。

   ルモンドは今回のきっかけは稲田防衛大臣の靖国参拝だったという。慰安婦についても、「『慰安婦』いわゆる性奴隷」というような表現される。これらが欧米の共通認識なのだ。
   
  元慰安婦の皆さんが10億円を受け入れてくださったことで慰安婦問題は解決したと言っていいだろう。しかし、慰安婦像は日本による植民地支配の屈辱の象徴になっている。「撤去しろ。撤去しろ。」と強く要求しても問題は解決しない。稲田防衛大臣の靖国参拝のような愚かしい愛国心、強がり言動が被害者の屈辱の記憶を思い出させ、怒りを呼び起こすスイッチになる。日本が加害国であった歴史は消えることはない。私達は被害を与えた方たちへの謝罪の気持ちを忘れず、日韓の交流を深め、韓国民衆が慰安婦像撤去を受け入れてくれるのを待つしかないように思う。

    ルモンドの記事のことは内田樹さんのリツートで知ったのですが、その後、内田樹さんがルモンドの記事を日本語に訳してブログ内田樹の研究室に載せてくれました。是非、読んでください。

kumie62 at 12:55│Comments(0)TrackBack(0)clip!韓国 | 戦争

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