読書

2017年01月25日

「道昭」三蔵法師から膳を直伝された僧の生涯

 image  「道昭 」の著者の石川逸子さんのあとがきからです。
 。。。。。。  
   古代史を読み直してみても、アジア、特に朝鮮・中国との密なかかわりは、驚くほどです。中国の玄奘三蔵ほか百済・新羅の僧たちにも学んだ道昭の成長は、そのまま、このくにのひとびとの成長でもあったでしょう。
    明治以後、西欧諸国に追いつくことに懸命になった日本は、福沢諭吉の「脱亜論」に代表されるように、長く文化の恵みを受けてきたアジア諸国への尊敬と友好を忘れ、「富国強兵」の道をひた走り、力づくで、朝鮮を植民地にし、中国さらには東南アジアへと侵略していき、夥しいひとびとをいわれなく殺戮したのでした。
 。。。略  。。。
  アジアの端にあるこのくには、アジア諸国にのひとびとと、たがいに学び合い、助け合い、仲良くしてゆくことこそ大事なのではないでしょうか。
   そう、そう、そうですとも、とうなづいている
道昭の声がきこえてくる気がいたします。
。。。略  。。。

    南京虐殺がなかったという発信は論外ですが、被害を受けた方の思いへの配慮がなければ、虐殺数の数が違うという発信も、虐殺がなかったという発信と受け止められます。配慮ない政治家の発信は残念です。





続きを読む

kumie62 at 10:24|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2017年01月10日

杉村楚人冠記念館の「楚人冠と漱石」展に行ってきました

IMG_20170109_151431IMG_20170109_151623








image   昨日、我孫子の杉村楚人冠記念館に行ってきました。
   「楚人冠と漱石〜新聞と文学と」展の最終日。新たに見つかった手紙を含め、子供を亡くしたこと、修善寺での胃潰瘍、英語の訳論争等々を書いた手紙により、新聞人:楚人冠と小説家:漱石の親しい関係が伝わってきます。

    杉村楚人冠記念館は朝日新聞で活躍したジャーナリストと楚人冠が関東大震災の後、一家で移り住んだ家を資料館としたもので、建物も市の文化遺産になっています。
   杉村楚人冠については、私の説明では足りません。
   白樺教育館のサイトで詳しく紹介されています。今の新聞人に読んでほしい!

   
  
   




kumie62 at 17:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2017年01月03日

父・水上勉をあるく

IMG_20170101_202418 父・水上勉をあるく」著者は小劇場「キッド・アイラック・アート・ホール」の主宰者であり、信州デッサン館、無言館の館長の窪島誠一郎、写真はフォトジャーナリストの山本宗補。

筆者は36才で実父が水上勉であると突き止めて再会、自分が関わりを持った人、場所が父親と重なっていただけでなく、弱者への眼差し、反戦、反核の思いの共有も。そして、水上勉の死後10年、筆者はその思いを確認すべく「水上文学」を辿る旅にでる。フォトジャーナリスト山本がその姿に迫る。写真がいい。彼の他の写真集も見たくなった。続きを読む

kumie62 at 04:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2016年02月27日

DAYS JAPAN ー世界を視るフォトジャーナリズム月刊誌

20160223abe
















安倍政権011上の写真は、左フォトジャーナリズム月刊誌DAYS JAPAN 2月号の特集「平和を叫び続けろ!」の中の見開き2ページを使ったトップ写真です。

いい写真です。登場人物の人柄がよーく出ています。安倍さん、麻生さんともこういう恰好をするのが好きなんですね。戦争ごっこしたがる子供みたい。

写真が多く読みやすい。どれも興味あるテーマ。読み捨てにはもったいない雑誌。定価843円です。







kumie62 at 04:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2014年09月14日

美食家.…食から見た中国革命

e8688b63.jpg  昨年、中国語読書会に入会した。週1回、先生はなし、自分たちだけで中国語の本を読む。10年以上も続いているそう。私の中国力ではついていくのがたいへんなのだけれど、取り上げる本が面白く楽しんでいる。

  前回読んだ「第七天」は今の中国。今読んでいる「美食家」は、国共内戦の終結時期から、大躍進、文化大革命の終了あたりまで。舞台は蘇州、中国料理の専門語や方言、北京語とは違う表現が多く、私の中国語力ではついていけない。

  ということで、ズルをして日本語に訳の「美食家」を買ってしまった。絶版になっており、Amazonで最安値の中古本、確か4,000円くらいだった。

  主人公は食べることにしか興味がない美食家と共産党政権下で蘇州の有名料理店の経営を担うことになった若者。食をテーマにあの波乱の時代の中国社会を書いている。
  作者自身も十年近く「下放」され辛酸なめにあったそうだけれど、登場人物への目線が温かく、ユーモアもある。小説としてだけでなく、中国料理通の必読書、歴史資料としても面白い。

 やっぱり価値がある本、今の最安値は7,500円
 文庫本になればいいのに。。。

kumie62 at 01:11|PermalinkComments(2)TrackBack(0)clip!

2014年09月11日

九月、東京の路上で

9月 東京の路上で 69の会のゲストスピーカーは「九月、東京の路上で」の著者加藤直樹さんでした。

 関東大震災は1923年(大正12年)9月1日、地震に続き燃え続ける猛火。朝鮮人が爆発物を仕掛けたとか、大挙して暴動を起こしたとか。噂は噂を呼び真実味を帯びて広がり、新聞までもが信じて報道し、大量殺戮になってしまった。

 加藤直樹さんは、
 「この本にはすでに発表されている当時の写真は使っていない。当時とは全く変わってしまった東京の路上に立ち、そこで何か起こったかを取材した。過去の歴史ではなく、レイシズム、ヘイトスピーチを許してしる今の日本の問題して読んでほしい。」
 とおっしゃってました。






kumie62 at 22:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2014年09月09日

読むための日本国憲法

image東京新聞現役の政治部記者が書いた憲法読本「読むための日本国憲法」です。
重要な条文を詳しく説明する憲法の入門書ではありません。
全ての条文をひとつひとつ公平に私たちの生活に即して解説しています。
憲法制定時の修正議論、解釈、判例、エピソードなどわかりやすく書いています。

自民党の改正案にも触れており、現行憲法と比較できるようになっています。
執筆の時期から、安倍内閣の集団自衛権行使容認には触れていません。




続きを読む

kumie62 at 15:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2014年07月30日

小説「外務省」尖閣問題の正体

image 周恩来/田中角栄会談で

「尖閣諸島の領有権については後世代に解決してもらいましょう。」

といういわゆる領土問題棚上げ論があったのに、日本政府は

「尖閣は我が国固有の領土であり、日中間には解決すべき領有権問題はない」

といい始め、外務省内では棚上げ論の存在を口にできる空気ではなかった。この小説は、棚上げ論というのがあるらしいと考えた若い外務官僚が、当時の外務省関係者に会い、証拠となる記録をもって事実に迫ります。

棚上げ論があったことは周知ですから、サスペンスドラマ的要素は弱いのですが、北方領土問題も尖閣領有権問題も、ソ連とも中国とも仲良くなってほしくないアメリカが、日ソ、日中が揉めるように仕組んだものと確認できたり、アメリカの思惑通りに動く外務官僚が描かれていて面白い。
小説とありますが、孫崎徹さんご自身も登場します。やっぱりドキュメントでしょう。


kumie62 at 22:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2014年03月03日

99歳一日一言

imageむかーしのボーイフレンドからのプレゼントです。
これからが人生の正念場。
気力を保ち凛として全うしろ!
という励ましでしょう。

写真のむのたけじさんは翁人形にしたいような穏やか笑顔です。
でも、You Tube に登場する100歳のむのたけじさんは 秘密保護法廃止、安倍退陣を求めて吠えています。

kumie62 at 08:26|PermalinkComments(2)TrackBack(0)clip!

2014年02月03日

なぜ若者は「自立」から下りるのか

imageimage






私の日本不在中に友人が「なぜ若者は『自立』から降りるのか しあわせな『ひも婚』へ」を書いていました。

20世紀の常識で教育された若者が21世紀を生きることがしんどい。
21世紀には21世紀の常識が求められているのに、安倍さんのように20世紀前半(戦前)への回帰を夢見ても解決できやしない。。。。
都知事候補家入一真さんのような方が政界、実業界、教育界の中枢に増えていくといいのでしょう。

著者はもと高校の家庭科教師、文科省の指導要領に添って教えることに耐えられず勤続20年で退職、大学院に進学し社会学で修士、食を切り口に若者と向き合った調査研究で食物学で博士を取得、これを元に自己実現シンドロームー蝕まれる若者の食と健康として出版、その後も若者に目を向けた執筆を続けています。








kumie62 at 08:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2010年07月05日

それでも日本人は「戦争」を選んだ

d007c855.jpg 恥ずかしながら「読書は通勤電車の中」だけだったもので、リタイアしてからほどんど本を読んでいません。針仕事の面白さに読書を忘れた3ヶ月でしたが、雑誌「Femme Politique」の書評でそれでも日本人は「戦争」を選んだを知りました。

 この本は東大文学部教授加藤陽子さん横浜栄光学園の中学生、高校生に冬休みの5日間を利用して行った講義の集大成です。
 
 筆者の専門は近現代史、19世紀末から20世紀半ば、日清戦争から太平洋戦争終結あたり、日本にとっても西欧にとっても戦争につぐ戦争、帝国主義の時代です。
 
 この本も「戦争」を中心に進んでいくのですが、出来事をなぞって教えるのではなく、要所要所で質問を投げかけて興味を盛り上げ、若者の好奇心を刺激しながら「出来事」の裏にひそむ本質に気づかせます。

 一例として911後のアメリカの戦争と日清戦争に眼を向けさせます。両者の共通点を「相手が悪いことをしたのだから武力行使は当然と武力行使を悪い人を取り締まる警察のような感覚だった」と断じています。1930年代の日本と現代のアメリカという全く異なるはずの国家に共通するものが見えてくる。「歴史の面白さの真髄はこのような比較と相対比にある」と説いています。

 第二次世界大戦についても通説の見逃しがちな詳細な具体的知識を与え、その深部に潜むものを取り出して示す鮮やかさ。徹底的な調査と綿密なデータとに基づき、
有無を言わせぬ説得力で私たちの固定観念を打ち破ります。

 東大教授が何故中高校生なのか。。。。について筆者は、東大では、文学部の三、四年生と大学院生に教えているが

 ・それでは遅い
 ・理系学生にも、法律、経済を学ぶ学生にも学んでほしい

 と書いています。
 
 そういう思いから中高生への講義になったそうですが、講義の集大成でできたこの本は私たち中高年にも読み応えのある面白い本になっています。



kumie62 at 21:21|PermalinkComments(4)TrackBack(0)clip!

2009年12月17日

キューバ行きの事前勉強

 キューバ男性と再婚してハバナに住む友人が、パートナーの郷里、サンチェゴでクリスマス、正月を過ごすというのに便乗しキューバに行くことにしました。オーシャンスポーツは苦手なので本でも読んで過ごそうかと小説など何冊か注文したのですが、やっぱり事前勉強しようか。。。となりました。

IMG_0507 キューバは医療、教育、有機農業で注目されていますが、私が長く関わってきた住宅の分野ではどうなのだろうか?という興味からネット検索し、吉田太郎氏のサイトを見つけました。「『没落先進国』キューバを日本が手本にしたいわけ」は吉田太郎氏の最新刊です。

 ソ連崩壊でソ連の支援がなくなり、アメリカの経済封鎖で石油もセメントも鉄鋼も入らなくなったキューバがどうやって住宅を建ててきたか

 ハリケーンの通り道で毎年、大被害を蒙っているがどうして死者が0人〜数人ですんでいるのか

 国の資金を頼らずに、どうやって歴史的建造物を修復しながらハバナ旧市街全体を博物館のように再開発しているか

 全てばら色というわけではなく問題点についても書かれています。

IMG_0508 サンチェゴ デ クーパは革命史跡の多いところであり、友人のパートナーのお身内も革命で亡くなられているそうですのです。そういうことならキューバ革命についても少し。。。となり、フィデル・カストロの「チェ・ゲバラの記憶」「20世紀最後の提言」を取り寄せました。

「チェ・ゲバラの記憶」はチェの死亡情報に対するフィデルの冷静な分析、情に流されない状況伝達の中に溢れるチェへの愛と信頼、繰り返し繰り返し語りかけるフェデルの演説口調とそれを聞く民衆の盛り上がりが想像される文章です。映画「チェ・ゲバラ」では理解できず見流してしまった映像の裏にこんなの事実、こんな思いがあった。。。。。

 「20世紀最後の提言」は読み始めたばかりですが、フィデル・カストロは1998年に、10年後のリーマンショックを予言する演説をしています。厚い本なので飛行機の中で読むことになりそうです。

kumie62 at 22:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2009年09月06日

鄙には稀なる。。。。

8a2085b2.JPG20090906鄙に稀なる will be 夏季集中講座の学長月尾嘉男先生の本です。
 前書き前のリトグラフの絵には735/1000とあります。1,000冊の限定出版のようです。

 本文の挿絵とこの絵を描かれた平松礼二画伯夫妻は月尾先生のカヤックの弟子、カヤックの櫂の形のペーパーナイフを彫ったオークビレッジの稲本正氏も親友とか。このペーパーナイフでページを切り開きながら読み進みます。なんとも贅沢な出版です。

 本の内容は、月尾先生が大学と役所を定年前に退職し、週休4日を目ざし、その休暇の大半をカヤックやカントリースキーで心身を鍛えようと全国各地の海辺や奥地に出かけ、その中で知り合った稀人たちとの交流を書いたもの。

 そういう交流から、知床半島塾、釧路湿原塾。。。。。。伊王島離島塾等々の塾ができ、カヤックなどを楽しみながら地域がどうあるべきかを語り合い、その塾生から地方議員が生まれ、市長も誕生しているとか。しかも、川遊びをする塾だから、個別行政単位ではなく流域全体を考える生命圏域(バイオリージョン)で考える人たちが育っているようです。

kumie62 at 21:32|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2009年06月19日

戦争中毒〜アメリカが軍国主義を抜け出せない本当の理由〜

3c3a9c6a.jpg東京平和映画祭で購入した本の中の1冊です。
1992年に初版、2001年の9.11のあと再版され、2002年日本語版が出版され、18刷です。
隠れたロングセラーのようです。

アメリカ合衆国は北アメリカの大西洋沿いにある13の小さな植民地集合体に過ぎなかった。そのアメリカが独立戦争に勝ち、インディアンを殺戮しながら太平洋まで領土を広げ、メキシコから領土を奪い。。。。。。。ベトナム、レバノン、グレナダ、リビア、パナマ、イラク、コソボ、対テロ戦争と他国を侵略し続けてきた。アメリカ合衆国の2世紀にわたる戦争史です。
どうしてなのか?
戦争で誰が得したのか?
戦争中毒に巻き込まれないためにどうしたらいいのか?
何とかしようという動きも広がっているそうです。
中古本は168円からあるようです。

kumie62 at 23:45|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!

2009年04月29日

認知症ライフパートナー検定試験

20090429jadecc 青山環境デザイン研究所所長の渡辺光子先生にお会いしました。
渡辺光子先生は建築関連の人材教育の専門家ですが、早くからバリアフリー住宅を提唱し、「住宅の建設・改修」と「高齢者の介護」を繋ぐため人材教育のカリキュラムを作り「福祉住環境コーディネーター」という資格制度を作った方です。

久しぶりにお目にかかったら、先生は新しい検定資格を創設されていました。
「認知症ライフパートナー」という資格です。

オレンジのゴムの腕輪(サポーター)がもらえる「認知症サポーター制度」との関連が気になります。
認知症高齢者を施設に入れず地域で介護をしていくという国の方針に対応し、全国で100万人の認知症サポーターを増やそうという厚生労働省のプログラムです。

20090429認知症サポーター「 あの資格はほんの2時間程度(60分〜90分)の講習しかしていない。あれでは実際の認知症に対応できない」
というのが先生のお考えです。

 先生とは、オーストラリア高齢者福祉視察にご一緒しています。あのときは認知症介護の方法としてダイバージョナルセラピー(気晴らし療法)の実際を視察しています。
「気晴らし療法というのは日本にはなじまない。療法というよりパートナーとして『寄り添う』という介護が相応しい。」
というお話でした。

 第一回の検定試験は8月2日だそうです。
詳しくは日本認知症コミュニケーション協議会のサイトに掲載されています。

 漢字検定ではないけれど、検定試験があると勉強する人が増える。検定に受かったからといって職業に結びつくものではないけれど、
介護を仕事にしようと思っている人
身近に認知症の心配のある方がいる人
が基礎検定レベルの勉強をしておくのはいいでしょう。

kumie62 at 19:58|PermalinkComments(0)TrackBack(0)clip!